アローハ!

残暑がもう終わり、本当は涼しくなり始めているかと思われる日本の皆様、お元気ですか?ハワイもまだまだ真夏の暑さです。早く涼しくならないとなかなかハワイアンキルトが進みません。

マウイ島のラハイナでは想像できないようなことが先月起こりました。この世の中、いつ何が起こるかわかりません。毎日毎日を大切に過ごして行きましょう。。

さて、私には4月2日に2人目の孫が生まれました。オリバー(オリー)という丸々とした男の子です。私は肩の調子が悪かったので、お祝いのキルト作りもできずにいたのですが、やっとここに来て肩も回復に向かっているので、ベビーキルトを作らないと! と思い立ち、まずはハワイアンキルトから始めてみました。このパターンは上の子アーチーと同じデザインなのですが、色を違えて作り始めました。今回はうちの母(ひいおばあちゃん)に取られずに、まだ私が縫っていますが、いつ取られてしまうか? 少しでも手伝ってもらえたらやってもらおうと思っています。

オリーのオリジナル・ハワイアン・ベビーキルト

そしてパッチワークのミシンキルトもアーチーと同様、作ってあげようと思っていたのですが、なかなか可愛いパターンが見つかりませんでした。今はオンラインで何でも購入できるのですが、気に入ったパターンを見つけるには苦労します。ピンタレスト(Pinterest)というサイトがあるのですが、ここで色々なベビーキルトを検索すると気に入ったデザインが見つけられます。今回も海の生き物のデザインというリクエストを受け、この可愛いホヌ(海亀)のパターンを見つけました。パッチワークも今はすべてミシンで縫うのでとても簡単です。ただ、生地をカットする時に色々と大変なのでそこがポイントですね。

可愛いパターンを見つけました

可愛いパターンを見つけました

ハワイアンキルトと違いパッチワークキルトは、コットン100%であれば色々な生地を使うことができます。海がテーマで、波をパッチワークするので、グラデーションのあるもの、インディゴ、プリント生地などを探すのも楽しみの一つです。私は昔から大切なキルトを作る時はカイムキ・ドライグッズに行きます。生地屋さんも少なくなってしまったので、オンラインより種類は少ないのですが、直接見て決められる生地屋さんが私は好きですね。。。カイムキ・ドライグッズも時を経て、今ではミシンもたくさん販売しています。昔からここには本当によく通っています。これからもずっと営業していていただきたいものです。

カイムキ・ドライグッズとはずっと私のお気に入りの生地屋さんです

カイムキ・ドライグッズとはずっと私のお気に入りの生地屋さんです

そして今度はデザインに必要な生地のカッティングです。ピースワークなので必要な色の部分のカットをしていきます。これがパズルのようで私は大好きな作業です。一度水洗いをした生地をアイロンし、マットの上で、ロータリーカッターでガンガンとカットして行きます。丸い部分は型紙をフリーザーペーパーにコピーして(これがちょっとテクニックが必要ですが)、それを生地の上にアイロンすると一時的に生地にくっつき、カットしやすくなります。(チャコペンで印を描いたりはしないのです)。このやり方を覚えると、本当にパターンやテンプレートを映す作業がなくなり、時短になります。ただ、このピースを縫うミシンの縫い代の1/4インチが正確に縫えないと大変なことになります。何回も作っているうちにだんだん慣れてきますね。そして正方形の中から1/4の円(サークル)と、残りの生地をうまく組み合わせて、波を作っていきます。

生地をカットして、ピースワークの準備をします

生地をカットして、ピースワークの準備をします

正方形の中の1/4 の円とその周りをうまく組み合わせて、波にしていきます

正方形の中の1/4 の円とその周りをうまく組み合わせて、波にしていきます

そしてそのあとは組み合わせたところをミシンで繋げて行きます。オリジナルのパターンでは波と砂浜の部分があったのですが、私はすべて波にしてみました。そしてホヌはパターンに付いてきたデザインではなく、私のハワイアンキルトで使っているホヌのパターンをカットし、上からアップリケをしてみました。このホヌの色も娘と相談して決めました。裏の生地はカイムキ・ドライグッズで気に入ったのが見つからなかったので、たまたま行ったハワイ島のコナのキルト・パッションという生地屋さんで可愛いホヌ柄のインディゴを見つけました。その生地を大きさ合わせて縫い、完成したトップとともに、いつもミシンキルトをしてくれるキルターに持ち込み、波のキルティングをしてもらいました。

そして最後はバイアス付けをして完成です。手縫いとは全然違う仕上がりですが、どこでも使えるお気に入りのミシンキルトに仕上がりました。ハワイアンキルトは絶対なのですが、その間の息抜きに、このような遊び心のあるパッチワークキルトを作ってみるのも楽しいです。機会がありましたら、皆様も是非挑戦してみてくださいね。

裏生地も妥協なく、お気に入りが見つかるまで探しました。ハワイ島コナのキルトパッションで見つけました

裏生地も妥協なく、お気に入りが見つかるまで探しました。ハワイ島コナのキルトパッションで見つけました

完成のホヌキルト

完成のホヌキルト

そして皆様にお知らせです。

11月8日(水)から12日(日)まで横浜みなとみらいギャラリーでオリジナルのハワイアンキルト展を開催することになりました。朝11時から18時(最終日は16時)まで、無料でご入場できます。伝統的なハワイアンキルトを展示させていただきますので、お時間ある方、是非お立ち寄りくださいませ。皆様にお会いできること楽しみにしております。

キルト展のポスター

キルト展のポスター

アン

筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。

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