暑かった夏が過ぎ、ようやく秋らしくなってきました。食欲の秋ですね。今月のハワイ日和は、あまーいドーナッツをご紹介しましょう。
さて、ハワイでドーナッツ、と言えばマラサダが有名。マラサダは19世紀末にポルトガルのマディラ諸島から移り住んだ人々によって、ハワイに伝えられたそうです。今では一般的なドーナッツよりも、マラサダの方がハワイではポピュラーな感じですが、今回はあえて普通の穴の開いたドーナッツにこだわってみようと思います。

DAYLIGHT DONUTS

デイライト・ドーナッツは、カウアイ島リフエにあります。実はデイライト・ドーナッツは、メインランドのオクラホマで1954年に創業された老舗ドーナッツ店です。現在は多くの店舗が国内外にあるそうですが、いわゆるチェーン店とは異なり、各店舗では独立性のある運営がされています。私はリフエ以外のデイライト・ドーナッツに行ったことがないので、他店と比べることができませんがリフエ店は「本当にチェーン店かな?」と思うような地元感がある店です。

道路脇からドーナッツの誘惑

道路脇からドーナッツの誘惑

リフエのデイライト・ドーナッツは、早朝からオープンしています。ネットで検索すると、朝6時からとか、7時からとか、様々なオープン時間を教えてくれますが、私の体験では「オープン時間は朝早く、そして時々変わる」という感じです・・・チェーン店ぽくありませんね。
そういうわけで、デイライト・ドーナッツへは適当な早朝に行く事にしています。店内は最近のハワイではなんだか懐かしい感じ・・・そう、昔からあるプレートランチ店の雰囲気がします。デイライト・ドーナッツへは何度か来ていますが、いつもスタッフのみなさんはユニフォームなどではなく、だいたい私服を着ていらっしゃるようです。「ホントにチェーン店??」と更に思いつつ受け取ったドーナッツ入りの紙袋に、デイライト・ドーナッツのロゴを見てやっとチェーン店であることを納得しました。

ローカル感に満ちたカウアイ島のデイライト・ドーナッツ

ローカル感に満ちたカウアイ島のデイライト・ドーナッツ

とてもチェーン店とは思えない、ゆるい感じのデイライト・ドーナッツ<カウアイ島・リフエ店>ですが、ゆるくない事もあります。それはとても人気店なので、あっという間にドーナッツが売り切れてしまう事です。朝8時ごろに到着したのに、ほとんどドーナッツが残っていなかった時もありました。カウアイ島で朝食にドーナッツを食べたい時は、できるだけ早起きしましょう。

デイライト・ドーナッツのドーナッツ

デイライト・ドーナッツのドーナッツ

KRISPY KREME

かなり以前になりますが、マウイ島のカフルイをドライブ中に信号待ちをしていた時、日本人の旅行者らしい方々が、急ぎ足で横断歩道を渡っていらっしゃるのを見かけました。なんとなく見送った先にあるのはクリスピー・クリーム(アメリカでは「ドーナッツ」が付かない「クリスピー・クリーム」の名称が一般的だそう)。
当時はまだ日本にはクリスピー・クリームは出店していなかったか、1号店に長蛇の列が出来ていた頃だった、と思います。「マウイ一日観光のツアー中、近くのショッピング・センターで休憩だったのかな」「バスの中から見かけたクリスピー・クリームの店舗を見て、急いでお買い物に行かれたのかも」と想像しました。

マウイ島のクリスピー・クリームはハワイで唯一の店舗

マウイ島のクリスピー・クリームはハワイで唯一の店舗

今ではクリスピー・クリームの店舗は、日本にもたくさんあります。「わざわざマウイ島でドーナッツを買いに行かなくても」とは今でこそ思いますが、簡単に買えないものは食べたくなるのが人情と言うものです。それと言うのも、クリスピー・クリームのドーナッツはハワイの人々にとって、大人気のマウイ島土産だからです。
カフルイ空港からハワイの他の島へ向かう飛行機に乗ると、クリスピー・クリームの大きな箱をいくつも持った人たちを度々見かけます。クリスピー・クリームは、ハワイではマウイ島のカフルイにしかないからですね。またアメリカのクリスピー・クリームには、募金集めの目的で大量注文をできるシステムがあり、ハワイでも学校や教会などでクリスピー・クリームのドーナッツを一日限定販売することがあります。クリスピー・クリームのない島では、これもなかなか人気のようです。

クリスピー・クリームのドーナッツ

クリスピー・クリームのドーナッツ

そう言うわけで、クリスピー・クリーム<マウイ島・カフルイ店>に行って見ました。カウアイ島のデイライト・ドーナッツが「ホントにチェーン店か?」と思ったのとは違い、チェーン店らしいたたずまいです。お客さんのほとんどはドーナッツを持ち帰りされるので、店内は空いていて、ゆっくりお茶をするのにいい場所でした。それにしても、コーヒーとドーナッツはとても良く合いますね。

LANKY’S PASTRIE

最後にちょっとランキーズ・ペストリーについてご紹介しましょう。ランキーズ・ペストリーはハワイ島ヒロのヒロ・ショッピング・センターにあった店です。
1970年代のハワイが舞台の本「ワイルド・ミートとブリー・バーガー」の中にも登場する老舗店で、ショーケースには懐かしいタイプのケーキや菓子パンが並んでいました。かつては「ヒロでドーナッツを買うならここ!」と言われていたようですが、数年前に閉店してしまいました。ノスタルジックなヒロも、おしゃれなお店が多くなって来て、それはそれで良いことだとは思いますが、なんとなく寂しい感じもします。

ランキーズ・ペストリーのドーナッツ。穴の向こうにはヒロ市街が見えます

ランキーズ・ペストリーのドーナッツ。穴の向こうにはヒロ市街が見えます

 

DAYLIGHT DONUTS
4100 Rice St #4, Lihue, KAUAI

KRISPY KREME
433 Kele St, Kahului, MAUI

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筆者プロフィール

NOPU
NOPU
ハワイは20年来、ネイバーアイランドへのリピーター。バードウオッチと植物観察が好きで、ハワイでもトレッキングをしながら探鳥を楽しんでいる。ローカル・レストランと古い建物の探求、地元のイベントに参加することも好き。
ALOHA NOPU:http://www.alohanopu.sakura.ne.jp/