ファーマーズ・マーケットに並ぶパイナップル

ファーマーズ・マーケットに並ぶパイナップル

この間まで半袖を着ていたと思うのに、いつの間にかもう11月です。秋も深まって来ましたね。秋はフルーツもおいしい季節ですが、ハワイと言えば様々なトロピカル・フルーツを食べるのが楽しみ、と仰る方も多いと思います。今回は、ハワイのおいしいパイナップルについてご紹介します。

朝のフルーツにパイナップルを

朝のフルーツにパイナップルを

パパイヤ、マンゴー、バナナ・・・様々なフルーツの中でも、パイナップルはハワイを象徴するフルーツの一つではないでしょうか。
パイナップルがハワイで栽培される様になったのは19世紀の始めですが、パイナップル栽培が一番盛んだったのは20世紀初頭です。ドールのパイナップル工場がホノルルで創業し、パイナップルはサトウキビに並ぶ主要産業となりました。
最もパイナップルの栽培が盛んだったのは、ラナイ島です。一時期は世界のパイナップルの20%近くを、ラナイ島で生産していたそうです、すごいですね。しかし、その後フィリピンやコスタリカ産のパイナップルに押されて、ハワイのパイナップル産業は廃れてしまいました。
とは言え、現在もハワイでは地元産のパイナップルを手に入れることができます。スーパー・マーケットでも購入できますが、ファーマーズ・マーケットに行くと、その存在感についついパイナップルを買ってしまいます。パイナップルが一個あれば、しばらくは朝のフルーツに困りませんしね。

マウイ・ゴールドのパイナップル

マウイ・ゴールドのパイナップル

マウイ島でパイナップルを購入する時は、マウイ・ゴールドというラベルが付いたパイナップルをよく買います。
マウイ・ゴールドは、マウイ島の小さな町、ハリイマイレにあるパイナップル栽培の会社です。ハリイマイレは、日当たりの良い傾斜地で夜間には気温が下がること、適切な降水量があることで、パイナップル栽培に向いているそうです。マウイ・ゴールドのパイナップルは甘みが強く、酸味が少ないと言われています。形は樽型で、果肉は名前の通りパイナップルらしい黄金色をしています。私が食べたものは、どれも甘くておいしいパイナップルでした。
マウイ・ゴールドのパイナップルを、マウイ島のスーパー・マーケットやファーマーズ・マーケットで購入しましたが、ハリイマイレにある直営店でも購入できるようです。ハリイマイレは、ハレアカラの中腹、パイアとマカワオの間くらいにありますが、町へと続くハリイマイレ・ロードへ曲がる場所を通り過ぎてしまいがちなので、気をつけてくださいね。

マウイ・ゴールドを運ぶ、パイナップル色のトラック

マウイ・ゴールドを運ぶ、パイナップル色のトラック

カウアイ島でパイナップルを購入する時は、ホワイト・パイナップルを探していました。
ホワイト・パイナップルというのは、名前の通り果肉が白いパイナップルです。形はやや丸く、大きさは小さめ、酸味と甘みのバランスが良く、ジューシーで芯まで食べることができます。パイナップル独特のえぐみがないので「パイナップルは後味が苦手」という方にもオススメできます。ハワイでもスーパー・マーケットではあまり見かける事がなく、ファーマーズ・マーケットで購入する事がほとんどでした。
しかも栽培している農家が限られているので「ホワイト・パイナップルの農家が出店するのは、あのファーマーズ・マーケット」とホワイト・パイナップルを目的に、特定のファーマーズ・マーケットに通ったものです。そのホワイト・パイナップルは、普通のパイナップルに比べて小さめなのに、お値段は高め。でも値段に躊躇していると、あっと言う間に売り切れてしまうので、とにかくホワイト・パイナップルを見つけたら買う、というカウアイ島でのファーマーズ・マーケット通いの日々でありました。

畑に育つパイナップル

畑に育つパイナップル

ホワイト・パイナップルを初めて食べた時の事は忘れられません。
カウアイ島のファーマーズ・マーケットで、パイナップルの試食をしている店舗がありました。果肉がクリーム色の、見た事がないパイナップルです。
一つ頂いて食べると、おいしい!でも、小さいのに高い!と戸惑っていたら「ホワイト・パイナップルよ!買わないとダメよ!」と隣りにいたお客さんが、真剣な様子でパイナップルを手に取りながら教えてくれました。
えっ、そうなんですか、と言う間もなく、大きなパイナップルからどんどんなくなっていきます。気がつけば、小さいパイナップルしか残っていません。
えー、どうしよう、と思っている間に、それもなくなってしまいました。商品はないのに、試食のパイナップルだけが残っています。お店の人が気の毒そうに「もう一つ食べなよ」と試食を勧めてくれました。やっぱり、おいしい!買えばよかった!!
以来、ホワイト・パイナップルは「見つけたら、すぐに買う」が鉄則となったのです。その後、カウアイ島のファーマーズ・マーケットには、ジュードさんとポールさんの作るシュガーローフ・パイナップルの店が出店するようになって、ホワイト・パイナップルが購入しやすくなりました(ジュードさんとポールさんの農場を訪ねた時の様子は「シュガーローフ・パイナップルを食べよう!」で、ご紹介しています)。ホワイト・パイナップルを見かけたら、ぜひ食べてみてください。

クリーム色のホワイト・パイナップルの果肉

クリーム色のホワイト・パイナップルの果肉

パイナップルは、以前は日本入国時の検査だけでお土産に持ち帰ることもできたのですが、植物検疫のルールが変わり、検査証明書と入国時の検査が必要となりました。植物検疫のルールは時々変わるので、注意してください。
ところでパイナップルがトッピングされたピザやハンバーグなどを、ハワイアン○○と呼びますよね。ハワイアン・ピザには賛否両論あるようですが、私はあえてトッピングを追加するほど、パイナップルが乗ったピザは大好物です。

ハワイアン・ピザにはパイナップルのトッピング

ハワイアン・ピザにはパイナップルのトッピング

筆者プロフィール

NOPU
NOPU
ハワイは20年来、ネイバーアイランドへのリピーター。バードウオッチと植物観察が好きで、ハワイでもトレッキングをしながら探鳥を楽しんでいる。ローカル・レストランと古い建物の探求、地元のイベントに参加することも好き。
ALOHA NOPU:http://www.alohanopu.sakura.ne.jp/

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