アローハ!
皆様お元気でお過ごしでしょうか?
ハワイもだんだんと秋らしくなり、ちょっと涼しくなってきました。
季節も巡りすでに10月。アメリカはこれからがホリデーシーズンです。まずは今月末のハロウィーン、11月のサンクス・ギビング、そして12月のクリスマスです。キルターにとっては心がざわざわするくらい、季節の作品に力を入れる時期になります。去年の今頃は孫のアーチーと一緒にパンプキンパッチに出かけ、ハロウィーン気分前回でしたが、今年はハワイでなんとなくハロウィーンを迎えることになりそうです。
今日はウォーキングで見つけたワイキキのフォート・デ・ルシー・パークでの植物探しをご紹介しましょう!
ワイキキのアメリカ陸軍ミュージアムもあるフォート・デ・ルシー・パークは誰もが通ったことのある公園だと思います。何年も前にTubeがコンサートを開催しました。あまりにもワイキキの真ん中にある公園なので、通り過ぎてしまうことが多いかと思いますが、ハワイアンキルト のデザインに使われる植物の宝庫でした。わざわざ植物園まで行かなくてもこの公園内を見るだけでたくさんの植物を見つけることができます。
まずはハワイアンキルトで象徴的なウル(パンノキ)を発見。いつ見つけても嬉しくなるウルです。ちょうど大きな実がついていて。。。ハワイに住んでいてもこんなに嬉しいのですから、日本からの方はもっと嬉しいと思います。ウルをデザインしたキルトを一番最初に作ると、長いキルター生活を送れるといいます。また、初心に戻りたい時にはこのデザインのキルトを作るといいかもしれませんね。ちなみに私は同じウルのベビーキルトを2枚作りました。1枚目は寄付してしまったため、同じ色使いで2枚も作りました。
ナウパカも綺麗に咲いています。ハワイの伝説になっているこの花も、ハワイアンキルトのデザインとしてはよく使われます。2枚の花を重ねると1つになる可憐な花です。キルターとしては1枚は作りたいデザインの一つですよね。。海のそばにあるナウパカらしく波のデザインを取り入れたり、ふたつの花を重ね合わせたりと、昔のキルターのデザインにも残されています。
私は花と葉のバランスを考えながらデザインを描きました。
スパイダーリリーは白い花なのですが、エマ王妃がこよなく愛したと言われる花は紫で、エマ王妃のスパイダーリリーと呼ばれています。この公園で見つけるとはちょっと嬉しくなります。ずっと前にエマ王妃のサマーパレスの庭で色々な植物を見つけた時に描いたデザインを描きました。キルトを見るだけで、庭の状態が今でも目に浮かびます。植物を見るとデザインを描きたい!という気持ちが抑えられなくなります。描くのは比較的短い時間でできますが、その後のアップリケとキルティングに時間がかかるのがハワイアンキルト の良いところでもあり、悪いところでもありますね。。。
リリウオカラニ女王の大好きだった薄紫色のクラウンフラワーも発見。こんな植物の宝庫なのに、あまり植物を鑑賞している人がいない!!!写真も撮り放題、花の観察もし放題!!なんという環境でしょうか。そしてもちろん無料。欲張りな場所を見つけてしまいました!皆様がハワイに来られた際には絶対にご案内させていただきたい場所です。クラウンフラワーは微かに甘い香りはしますが、形はとても特徴があり、一度は実際に見ていただきたい花の一つです。
そしていい香りがしてきたらプルメリアです。プルメリアはハワイでは一年中咲いているイメージがあるかもしれませんが、やはり夏の時期に咲いていることが多いです。種類によって香りが違うのですが、白に黄色のラインが入っている大きめの花びらは香りが高いです。ハワイアンキルト のデザインでは定番と言っていいほどで、昔からキルターに愛し続けられている花です。一度は作ってみたいキルトですね。
バニアンツリー、モンキーポッド、ヤシなど、まだまだたくさんの植物を見ていただけます。またハワイに来られるようになりましたら、是非探索してくださいね!
そのあとビーチに出て散策してみると、今度はポーフエフエを発見。朝顔によく似た花で綺麗に咲いていました。このデザインもピカケとマイレ、ポーフエフエと一緒にデザインにもしています。一種類の植物のキルトも素敵ですが、いくつかの植物を1枚のキルトの中にデザインするのも楽しいですし、制作される方も飽きずに楽しいと思います。皆様も植物の観察をして、キルトのデザインも描いてみてはいかがでしょうか?
アン
文中のハワイアンキルト のデザインはAnne's Hawaiian Quilt & Cha Cha House が著作権を持っています。
©Anne's Hawaiian Quilt & Cha Cha House
7月に発売になった「ハワイアンキルト ―パターンとステッチの魅力」好評発売中!
筆者プロフィール
- アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。
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