ハワイと同じ植物の宝庫

先日、日本にバケーションに行って来ました。仕事では毎年数回行きますが、お休みしたのは久しぶりです。カリフォルニアから娘たちも来て、親子4代のご対面もしました。この時に沖縄に行き、再び神の島と言われる久高島にも足を伸ばしてきました。今日はそのご紹介をしましょう。

久高島の仁徳港

沖縄本島、安座真港からフェリー、または高速船に乗り、久高島に行きます。高速船では20分弱なのでとても近い島ですが、船でしか行くことができません。

私は久高島2回目なので、船を降りるとすぐに近くの貸し自転車屋さんに行きました。電動自転車を借りられたら楽です。高速船に乗る前にいただく地図はあまり詳しくないので、事前に観光マップなどをプリントしていくととても便利です。また、ガイドさんを前もって雇って説明していただくのもいいかと思います。久高島は観光の島にはなっていますが、島民の方が静かに生活していますし、神々しい島なので、各自が土地や人、神をリスペクトしながら、この島に来させていただいているという気持ちを忘れずに行動することを強くお願いしたいです。来島される前に島でのルールを必ず一読してくださいね。

久高島の地図

久高島は琉球開闢の祖アマミキヨが初めて降り立った島で、沖縄はこの地から始まったとされています。島の東にあるイシキ浜からハビャーン一体は理想郷ニライカナイに最も近い場所とされています。植物群は国指定記念物になっています。五穀発祥の伝説、村落の始祖百名シラタルーの娘が王様の世継ぎを出産されたという黄金の瓜実伝説、村落の旧家大里家のクンチャサヌルと尚徳王(第一尚氏最後の王)との悲恋の言い伝えなど、琉球王家と関わる伝説がたくさん残されています。

12年に一度行われる「イザイホー」は1978年以降行われていませんが、島をあげて旧正月や八月マティー、琉球開闢や五穀発祥にまつわる祭祀など多くの年中行事が今でも行われ、立ち入りが制限されている聖域もあります。久高島は琉球の神話の島で、神々と共に生きている人たちの暮らしと、豊かな自然が残る島です。五穀豊穣、健康、航海安全などを祈願する色々な神行事が年中執り行われています。沖縄の人と同じように島の人々の中で、祈りは日々の暮らしそのものという神々しい島です。

島の中には拝む場所がいくつもあり、かなりのパワースポットも存在します。私たちは知り合いの方に「運気が上向く」ということで久高島への来島を勧めていただきました。

舗装された道と舗装されてない道で自転車を漕ぐ

 

久高島は周囲約8kmの細長い島です。島の一番北の端にはカベール岬があり、アマミキヨが降り立ったとされる場所です。(ハビャーン一帯)久高島で感じたことは、ハワイにとても似ている神の島だということです。そして環境がハワイに酷似しています。自転車を漕ぎながら右や左を見ていると、ハワイと同じ植物が数多く生息しています。

また、ハワイのカフナ(祭事を司る人)がノロという名で存在したり、ここかしこに伝説や神話なども存在します。この島に2回も来られたというのは、ハワイつながりで何か目に見えない力が働いているのかもという気にもなります。

前回は時間がなく、カベール岬には行けなかったのですが、今回はようやく行けました。お天気があまり良くなく、高速船がかなり揺れたのですが、奇跡的に雨が降らず、快適な自転車の旅となりました。

久高島北のカベール岬ハビャーン

ハワイの植物も見られる港

アダン(ハラ)、ナウパカ、沖縄シャリンバイ、ビロウというヤシ(リボンパーム)、アカテツ、モンパノキ(タヒヌ)、ハイビスカス(コキオウラとよく似てる)などがすぐにわかるようにあちらこちらでみることができます。ハワイの植物が多いので気候も似ているということがわかりますね。久高島の植物と信仰は深く、神女たちが頭にかぶるのは「ハブイ」といい、トウツルモドキ扇や神座にはビロウの葉が使われるそうです。

そしてウパーマの浜(星の砂があるビーチ)、シマーシ(貝塚)、イシキ浜などのビーチを少し回り、ロマンスロードにも行ってみました。本島に帰る船もあまり数がないので、限られた時間の中、自転車を走らせるのは、子供時代を思い出すようです。そして久高島でも沖縄開闢でも登場する七御嶽の一つのフボーの御嶽に立ち寄りました。

ハビャーンの植物の中のハラ

モンパノキ(タヒヌ)

ポーフエフエ

ハイビスカス

ロマンスロード

フボーの御嶽は昔、男子禁制で拝みをしていた場所だったそうですが、今では女子も禁制になっている第一の聖地となっています。奥には円形広場があり、イザイホーやバワク行事が執り行われていた祭祀場があるそうです。こちらは世界や日本の要人は秘密で拝みにくることができるとか。。その真相は定かではありませんが、ガイドさんがお話ししていたのを聞いた記憶があります。入り口で拝むことはできますが、パワーをかなり感じる場所でもあります。国指定名勝でもあるそうです。

フボーの御嶽の入り口で

そのあとは大里家、御殿庭、外間、イチャリ小、ハンチャタイなど拝みをしたり、外から見たりと2年半前のお礼参りも兼ね、今回の久高島の来島を終えました。帰りの船はそれほど揺れず、不思議なくらいに心の中は澄み切ったような爽快感でいっぱいでした。ハワイに暮らす我々にはとても精神的に近しい島のようですが、その土地土地の大切な神事を大切にし、ピュアな心でお参りするという大切さを痛感しました。2回も島を訪れる事ができ、感謝の気持ちでいっぱいです。

2019年もキルトパラダイスを読んでいただきまして、ありがとうございました。2020年も皆様にとりまして、素敵で健康な1年になりますよう、お祈りしています。

By アン

久高島オフィシャルサイト:

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筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。