皆様アローハ!
前々からちょっと興味のあった、マンタ・レイが目の前で見られるというナイト・シュノーケルに挑戦してみました。今日はその時の様子をご紹介しましょう。
ハワイ島、ケアウホウ湾は夜にたくさんのマンタ(日本語でオニイトマキエイと言い、英語ではマンタ・レイ)が来ることで有名です。(ここの文章ではマンタと呼ばせていただきます)マンタを見るために、シュノーケルやダイビングを催行しているツアー会社があります。そのツアーに参加すると幻想的なマンタを目の前で見ることができることは、ハワイ島に引っ越す前から、知ってはいましたが、なかなか行くチャンスがありませんでした。あまり船に強くないということ、シュノーケルを久しくやってないこと、夜の真っ暗な海がちょっと苦手ということで尻込みしていましたが、このたびは娘が遊びに来ていたので、ちょっとやってみようか? と思ったわけです。前にマンタのデザインで、クッションを作りましたので、どうしても本物のマンタを目の前で見て見たかったのですが。
今年(2015年)のハワイはハリケーンの到来が多く、マンタのツアーに参加した時のハワイ島は、大雨の連続でした。予定していたツアーは悪天候で一日目はキャンセル。そして二日目に再挑戦しました。マンタはもちろん、自然界の生き物で、えさなどでおびき寄せるわけではなく、光に反応して近づいてくるということで、マンタが来ない夜もあるわけです。ケアウホウのハーバーから、船が碇を下ろす場所は10分程度の場所。船酔いする前に到着したのはラッキーでした。
暗い海の中と言っても、ライトが当たっているので、思っていたほど暗くはなく、水も冷たいことを想像していましたが、エルニーニョ現象のせいか、とても生ぬるい海水でした。シュノーケルセットを借りウェットスーツを着て、海に入りました。そして自分で泳ぐわけではなく、すでに海に浮かんでいる、光るフロートにつかまりマンタ鑑賞をするわけです。これなら少し安心ですよね。
しばらく浮かび海の中を見ていると、光に寄ってくるプランクトンや小さい魚を見つけることができました。マンタはこのプランクトンと光に惹かれて寄って来ます。長い魚(ニードル・フィッシュ)や小さい魚を目の前で見ていたら、いきなり下の方からマンタが現れました。頭部先端の両側には、胸鰭由来の頭鰭(とうき)と呼ばれるヘラ状の特殊な鰭が左右にあります。これを伸ばしたり丸めたりと自由に形を変形でき、餌を食べるのに使います。またプランクトンを食べることより、口は頭の正面で開きます。 マンタは通常3m~5m、大きくなると8mあり、1トン以上の重さになると言われています。生態に関しては、まだミステリアスな部分が多いそうですが、エイのように毒の尾や、毒針はないので安心です。ですが、この大きな生物の大きな口が目の前で開いたり閉まったりすると、いくら毒性がないと言っても、声をあげて逃げたくなる衝動にかられます。
目の前に泳いで来たと思ったら、プランクトンなどを食べる時にする行動なのか? 海中でゆったりと旋回し始めました。これをマンタ・ダンスと呼ぶそうですが、目の前で行きなり旋回するって? という戸惑いは何回も見ているうちに慣れましたが、マンタのおなかの部分が自分のおなかの部分に当たりやしないかとドキドキして見ていました。自分から触ってはいけないと言われていますが、私が触らなくても、向こうからくっついてくるので、本当にハラハラします(笑)。
足が水の中でだらんと垂れていて、マンタに万が一当たってしまうと、怖がらせてしまうため、ヌードル(細長い浮き)を膝辺りに置き、足がだらんとしないすることも教えてもらいます。そして何回も何回もマンタが目の前でダンスをしているうちに、大きなエラからは内蔵も見えるようでした。おなかにある斑点は、人間で言うと指紋と同じで、どのマンタも違う斑点を持っているとのことです。この斑点や体の傷、口の動きなどから、どのマンタにも名前やあだ名が付いています。
マンタの寿命は20年くらいと言われています。ツアーのキャプテンは一番年寄りと思われるマンタの事を指さしてくれたりし、マンタの生態についても話をしてくれます。そして数人の熟練スタッフがいるので夜の海でも安心でした。ですが、私はこのマンタの素晴らしい体験を約20分でリタイヤしました。フロートをつかんだまま、シュノーケルをするのですが、波が大きく、海の中にいても船酔いしました(苦笑)。20分でも十分楽しめましたが、通常ですと約1時間、マンタを見ることができます。たぶん一生に一度は体験してみたいトップ10に入りますね。
そして、ずいぶん前にデザインしていたマンタのクッションですが、私がビデオなどを見て、想像していたマンタに近いものでした。ですが、体感したのは、もっと大きなマンタであり、より黒く、より神秘的な、迫力のあるマンタでした。次にデザインするマンタは、小さいクッションではなく、ダイナミックな大きなベッドカバーにしたいと思います。
By アン
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筆者プロフィール
- アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。
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