アローハ!

皆様お元気でお過ごしでしょうか?

でに2021年も11月。すぐにサンクス・ギビング、そしてクリスマス、そしてすぐに2022年の幕開けです。今年も思い残すことなく頑張れましたか?

さて今日はちょっと残念なお話があります。

アロハアイナ・エコツアーズの主催者であったカイル小野さんが10月29日にお亡くなりになりました。体調を壊されていて、ツアーをやられていないということは聞いていましたが、まさかこんなに早く亡くなってしまうとは想像もしていませんでした。以前、私の生徒さんやお友達とツアーに参加させていただき、色々お勉強をさせていただいたことを思い出します。

今日はその思い出をちょっとご紹介させていただいたいと思います。

アロハアイナ・エコツアーズ

伝統的なハワイアンキルト のデザインは植物です。その植物を想像しながらデザインを描くのはとても難しいので、新しいデザインを描く時は、必ず本物の植物を見に行くようにしています。ハワイにはたくさんの自然のトレッキングコースがあります。自分たちで歩くのも楽しいですが、やはり専門家の方と一緒に歩かせていただくと、新たな発見がたくさんあるものです。

特にハワイにハワイアンキルトを学びに来られた方には、専門家の方と一緒に植物や文化、歴史を学べるツアーに参加していただきたく、カイルさんのアロハアイナ・エコツーアズに参加をお勧めしていました。私がハワイ島に行ってしまい、ホノルルに戻ってからもバタバタとしていたため、カイルさんとはしばらくお会いしていませんでした。いつかカウアイ島のコケエの山の中をカイルさんと一緒に行きたいという夢をいだいていましたが、それも叶わぬ夢となってしまいました。

カイルさんの元気なお姿を思い出して、心に焼き付けておこう!と思い今回のコラムにさせていただくことにしました。

カイルさんと一緒に行かせていただいたジャングルツアー、考古学ツアー、マノアの滝ツアーすべて素敵な思い出です。満月のツアーに行きなくてとても残念でした。

中でもとても思い出に残っているのは、私のコラムより、パシフィックリゾートさんにキルトとカイルさんのツアーを企画、開催していただいたことです。この時にご参加してくださったキルターさんは今でもずっと大切なキルターさんです。この時のツアーではサンディビーチのそばでイリマやナウパカを見つけたり、ココクレーター植物園でのプルメリアを見たり。。その後カイルアのヘイアウに行ったりと、すごくたくさんの知識を身に付けさせていただいた記憶があります。

カイルさんの笑顔が素敵です

ウルポ・ヘイアウ

最初のジャングルツアーはもう何年前のことか? 写真を見てとにかくみんなが若くてびっくりしました。これより前からハワイアンキルトを作っていたのかと思うと、年月が経つのがとても早く感じますね。この頃はカイルさんのツアー以外にも、自分であちらこちらのトレイルに行っていたのを覚えています。そしてとにかくたくさんのハワイアンキルト のデザインを描きました。若かったというか、情熱的だったというか(笑)。今でもハワイアンキルト熱は冷めていませんが、私の中ではまた違う段階に来ているのかなと思っています。今回カイルさんのツアーの写真を色々探していて、自分の気持ちの移り変わりも理解できたように思えます。唯一日本語での本格的なエコツアーを開催していたのは、カイルさんの会社だけでしたので、あの頃はとても忙しくされていたと思います。それにも関わらず、私たちが参加させていただいたほとんどのツアーにはカイルさん自らが参加してくださいました。本当にありがたい気持ちでいっぱいです。

プウオヒア・トレイルをハイキング

竹林の細い道をもくもくと歩いた覚えはあります

ずっと登って行くと景色の良い場所がひらけます

グァバの実もたくさん見つけました

ある時の考古学ツアーでは、その当時運営していた島間のフェリーが最後の日で、マカプウの岬でその最後のフェリーの姿をみんなで見たのです。ちょっとミステリーっぽい話になってしまいますが、その岬にはマウイ島に帰りたいという男性が、そのフェリーを懐かしく見ていた姿があったということですが、実在の方ではなかったようです。その後その方がちょっと乗り移ってしまったのか。。。生徒さんの一人がとても具合が悪くなったり、写真にも色々写っていたようでお祓いしないといけないーーなどの大変な1日になったことを覚えています。ハワイには場所に纏わる色々な怪異もあり、無理矢理、触れてはいけない場所もあるのですね。そんな中でもカイルさんは非常に冷静で、私たちを怖がらせることは避け、詳しくお話をしてくれていました。もちろん怪異があったことはカイルさんは知るよしもなく(笑)。ツアー後に色々と判明して、チキンスキン状態でした。でも一生忘れることはないと思います。

マカプウ岬でそのフェリーを見ている私たち

ウルポヘイアウでお話をしてくださるカイルさん

ククイの実を実際に燃やしてキャンドルと使われたと説明してくださるカイルさん

何回行っても素敵な景色を見ることができるジャングルツアー(だったと思いますが)ではいつも新しい発見がありました。触ることはできなくてもあちらから近づいてくる生物がいたり。。。絶対にハワイの自然では生息しないカメレオンがいたりと、ハワイの自然もかなり奥深いものがあります。ワイキキから30分もしない場所はでもまだまだ人間の知らない神秘の自然が豊富なハワイ。その案内のエキスパートであったカイル小野さんが亡くなってしまったのは、本当に惜しいことだと思います。でも今ではきっと天国で、もっともっと自由に動き回って、大好きなことやられているのだと思います。カイルさんにいただいた素敵な思い出は、私たちの心の中に一生生き続けます。安らかにお眠りくださいね。

Aloha Oe until we meet again.

ジャングルツアーの素敵な景観

向こうから近づいてくる生物

アロハアイナ・エコツアーズ

https://www.alohaainaecotours.com/eco-tours/

アン

7月に発売になった「ハワイアンキルト ―パターンとステッチの魅力」好評発売中!

 

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筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。