アローハ!

みなさまもご存知の通り、ハワイ主要8島にはそれぞれ花と色があります。

今日はカウアイ島の花であるモキハナについてお話しさせていただきますね。

モキハナのウォールハンギング©Anne’s Hawaiian Quilt

モキハナのウォールハンギング©Anne’s Hawaiian Quilt

一番ハワイ州の中でも北に位置するにカウアイ島は、主要8島の中でも一番古い島で、降水量が多く、雨によって生まれる滝が形成する山々や渓谷が美しく、今でも見事な景色を生み出しています。また、ワイアレアレ山の降雨量は、世界で最も多い場所の一つで知られるほど島全体も瑞々しく、植物の色が鮮やかです。島の色は紫で、モキハナからイメージした色です。モキハナは花も実も黄緑色ですが、完熟すると薄紫色に変わります。また小さい花と実は柑橘系の香りが強く、遠くからでもわかるほどだそうです。というのもまだ山の中で本物のモキハナを見ることができておりません。緑しかない山の中で、かすかなモキハナの香りを嗅ぐことが夢です。次回は必ずコケエの山の中をトレッキングしたいと思っています。モキハナのレイは今では希少価値があり、なかなか見ることができなくなっています。

貴重なモキハナです-Photo By Kimiko Quan

貴重なモキハナです-Photo By Kimiko Quan

モキハナのレイも貴重品です

モキハナのレイも貴重品です

私が一番最初にモキハナのデザインでクッションを作ったのは。。。1995年くらいだったでしょうか。。EA of Hawaii のエリザベス・アカナさんのデザインで作りました。プカがとても難しかったのを覚えています。濃いベージュと薄いピンクで作ったのですが、長年の使用により、色が褪せてしまっています。もう使わない様に仕舞い込んでいました。懐かしいキルトになっています。

モキハナクッションDesign By Elizabeth Akana

モキハナクッションDesign By Elizabeth Akana

そして1998年頃に作ったのが、Kaikiデザインのモキハナのベビーキルトです。こちらもベージュとブラウンのシックな色合いですが、今でもたまに飾って楽しんでいます。ただ、飾りキルトをあまりしていないので、アンティレイに怒られた記憶があります。ぷくぷくキルティングがないのはダメ!と叱られたキルトです。その後も、なんかキルティングする気持ちになれず現在に至ります。この頃になるとキルティングの幅も一定になり、なかなか綺麗になってきています。今よりも目は良く見えるし、簡単にサクサク完成したような気がします。その頃はひたすら娘のためにキルティングをしていた記憶があります。今よりも仕事から帰って来たら、時間があったのでしょうね。。。懐かしいキルトです。

茶色系で作ったKaikiデザインのモキハナベビーキルトDesign by Kaiki

茶色系で作ったKaikiデザインのモキハナベビーキルトDesign by Kaiki

その頃はアンティ達のデザインでキルトを作っていましたが、1999年くらいから自分のデザインを描き始めました。まずはクッションから始め、ベビーキルト、ウォールハギング、そしてベッドカバーを広げていきました。

あるサイトのコラムでハワイ8島シリーズとしてモキハナクッションを描きました。色はカウアイ島の紫の濃淡で作り、セミナーや展示などでハワイ8島のことを紹介するのにもとても役立ちました。今でも8島シリーズのサンプラーズキルトなどで多くのみなさんに作っていただいています。

カウアイ島の色で作った私のデザインのモキハナのクッション©Anne’s Hawaiian Quilt

カウアイ島の色で作った私のデザインのモキハナのクッション©Anne’s Hawaiian Quilt

そしてベビーキルトのデザイン、ベッドカバーのデザインと描きました。

作品展では8島シリーズのコーナーを作り圧巻でした。大きな作品はさすがに私だけでは完成できませんので、生徒さんたちの作品をご紹介しています。

みなさん長い間ずっとアンのハワイアンキルト を続けていただき、本当に素晴らしい作品が数々あります。前回2017年に横浜みなとみらいの大きな会場でキルト展を開催させていただきましたが、来年2023年にもまたやらせていただきたいと思っております。コロナ禍で2年間、家での時間が多く、たくさんの生徒さんが作品を完成されています。私も今から楽しみです。

モキハナのベビーキルト©Anne’s Hawaiian Quilt, Quilted by Hiroko Tsushima

モキハナのベビーキルト©Anne’s Hawaiian Quilt, Quilted by Hiroko Tsushima

モキハナのベッドカバー©Anne’s Hawaiian Quilt, Quilted by Ayako Tsuchiya

モキハナのベッドカバー©Anne’s Hawaiian Quilt, Quilted by Ayako Tsuchiya

私も新しい作品を完成すべく毎日努力はしていますが、なかなか思うようには進みません。ですが始めると、本当に心が落ち着き、ちくちくが楽しいです。さあ、皆さんもちくちく一緒にしましょうね。

アン

 

7月に発売になった「ハワイアンキルト ―パターンとステッチの魅力」好評発売中!

 

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筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。