冬もそろそろ終わり。だんだん暖かくなってきましたが、私も含め、花粉症の人には悩ましい季節ですね。ハワイ日和では、昨年の今頃、ハワイのスギについてご紹介しました。その時、ご紹介した中に、その名もスギ・グローブ・キャンプと言う、スギに囲まれたキャンプ場があります。この時期にスギについて考えると、なんだかクシャミが出そうですが、今回はこのキャンプ場近くの、川辺をのんびり歩くトレイルをご紹介します。

美しいカワイコイ川

美しいカワイコイ川

今回ご紹介するカワイコイ・ストリーム・トレイルがあるのは、カウアイ島コケエ州立公園の山奥です。このトレイルへは、未舗装の悪路を四輪駆動の車で行くか、徒歩で行くことになります。でも、ハワイのほとんどのレンタカー会社は未舗装路の走行を禁止しているので、レンタカーで行く事はおすすめできません。徒歩で行く場合は、プウオキラ展望台から片道4マイル(6.4キロ)くらいです。どちらにしろ、お天気のいい日に行くほうがいいですね。雨が続いた後などは、カウアイ島名物の赤土が、どろどろになって行く手を阻むこと請け合いです。

渓谷を見渡せるアラカイ・ピクニック・エリア

渓谷を見渡せるアラカイ・ピクニック・エリア

なんだか大変そうなところですが、アクセスが大変な分、訪れる人も少なく、静かな美しい景色をほぼ一人占めできます。カワイコイ・ストリーム・トレイルから少し離れたアラカイ・ピクニック・エリアも、景色の良い広場です。このトレイルの周辺には、いくつかのキャンプ場やピクニック・エリアがあり、アラカイ・ピクニック・エリアはその一つです。オヒア・レフアに囲まれた広場からは、深い渓谷を見下ろすことができます。コンポストのトイレや屋根付きのピクニックテーブルもあり、お弁当を持ってきて休憩するのにも、良い場所です。

広々としたカワイコイ・キャンプ場

広々としたカワイコイ・キャンプ場

昨年ご紹介したスギ・グローブ・キャンプ場に近い、カワイコイ・キャンプ場もピクニック・テーブルやコンポスト・トイレがあり、ここもランチ休憩に良い場所です。スギ・グローブ・キャンプ場は、スギに囲まれて薄暗い感じですが、カワイコイ・キャンプ場は開けた広場なので、明るく感じます。さて、カワイコイ・ストリーム・トレイルは、このカワイコイ・キャンプ場の近くを流れる、カワイコイ川に沿ったトレイルです。でも、トレイルの入り口は、スギ・グローブ・キャンプ場近くです。鬱蒼と茂ったスギの森から、トレイルを歩き始めましょう。

カワイコイ・ストリーム・トレイルの入り口

カワイコイ・ストリーム・トレイルの入り口

大恐慌時代に植林されたスギは、今ではかなり大きく育って、薄暗い森を作っています。スギの森を抜ける道は、所々、木道が敷かれてて歩きやすいトレイルです。起伏もあまりなく、のんびり楽しんで歩くことができます。トレイル沿いの植物はシダやコケが多く、スギ木立が開けた場所では、大きなオヒアの木もありました。ハワイ固有種の鳥、イイヴィがどこかで鳴いている声が、聞こえたこともあります。カウアイ島では、なかなかイイヴィを見ることができなくなったそうです。私もカウアイ島で、イイヴィを見たことがありません。

茶色い水のカワイコイ川

茶色い水のカワイコイ川

しばらく歩くと、川に沿った道に出ました。トレイルの名前にもなっている、カワイコイ川は穏やかに流れています。川の水は、ほうじ茶のような茶色です。これは泥などで川が濁っているわけではなく、植物から流れ出たタンニンの色だそう。川まで来ると、鳥の声がよく聞こえるようになりました。川沿いにはオヒアの木が多く、ジンジャーもたくさん生えています。この外来種のジンジャーは、コケエ一帯でよく見られる植物です。イエロー、ホワイト、カヒリなど様々な種類のジンジャーがあり、花もきれいで匂いも良いのですが、繁殖力がとても強く、ハワイ固有植物の脅威になっています。

静かなカワイコイ川の岸辺

静かなカワイコイ川の岸辺

カワイコイ川に沿ったこの道を歩くのは、とても楽しいひと時です。静かなこのトレイルで、聞こえるのは川の流れる音や鳥の声、風が木々を揺らす音くらい。トレッキングというより、ぶらぶら散歩をしている気分です。カワイコイ・ストリーム・トレイルは、ハワイで最も美しいトレイルの一つ、とも言われています。穏やかで美しい景色を「ピースフル」と形容することがありますが、カワイコイ・ストリーム・トレイルは、この言葉がよく似合う気がします。アクセスは大変ですが、いつも「来てよかった」と思う場所です。

カワイコイ川の渡り場。いつもこの辺りで折り返します

カワイコイ川の渡り場。いつもこの辺りで折り返します

川沿いの道は、2股に分かれる分岐点に到着します。右側の道は、川を離れて森の中に入る細い道です。この先トレイルはループ状になっていて、細く険しい道をぐるりと回って、左側の道に帰ってくるそうです。実は、いつも左側の川沿いの道へ向かって、森に向かう右側には行った事がありません。川に沿って左側の道を進んで行くと、すぐに行き止まりになります。ループ状のトレイルを進むには、ここから川の中にある石を頼りに、対岸へ渡らなくてはいけないのですが、水の中を歩くのはやめて、来た道を引き返すことにしています。実際に渡ったことがある方から聞くと「川は思っていたよりも深い」とのこと。カワイコイ川の思い出は「川の中で滑ってびしょぬれ」ではなく、「穏やかで楽しいハイキング」のままの方がいいですからね。

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