立秋を過ぎても、まだまだ暑い日が続いています。ああ、もうこんな時はビーチに行きたい!と言うことで、2回続いたお天気シリーズのカウアイ島編はまた今度にして、カウアイ島のビーチをご紹介しましょう。もうビーチへ行った方も、これからの方も、とりあえずビーチへ行く予定はない方も、カウアイ島のビーチの話で、少しでも涼しくなるといいのですが。

HAENA BEACH

白砂が広がるハエナ・ビーチ

白砂が広がるハエナ・ビーチ

カウアイ島のノース・ショアには、いくつもの素晴らしいビーチがあります。ハイウェイの終点にあるケエ・ビーチは、その中でも大人気の場所です。しかし、あまりにも混雑が激しいため、ビーチへの入場者数に制限が設けられ、事前予約が必要になりました(ケエ・ビーチの入場規制については「ノース・ショアに行こう!」でもご紹介しています)。
そういうわけで、ケエ・ビーチの隣りのハエナ・ビーチは、とても混雑しているようです。
ハエナ・ビーチの駐車場は、それほど広くないので、朝早い時間に到着しないと、なかなか駐車スペースが見つからない、と聞いています。入場規制が入る前のケエ・ビーチでも、駐車スペースを確保するために、早朝にビーチに向かったものですが、今ではハエナ・ビーチが同じような事になっているようです、はあ(タメイキ)。

遠浅のトンネルズ・ビーチ

遠浅のトンネルズ・ビーチ

ハエナ・ビーチは白砂の美しいビーチです。駐車場のある辺りは、波がやや高く、シュノーケルよりもサーフィンやボディボードに向いています。シュノーケルをする場合は駐車場から東へ600メートルほど行った辺りがオススメです。
沖合に多くの水中溶岩洞があることから、トンネルズ・ビーチという名前でも呼ばれるこの辺りは、スキューバ・ダイビングにも人気のスポット。環礁によって波が遮られているビーチは、穏やかな遠浅の海が広がっています。魚も多く、運が良ければウミガメやモンク・シールに会うこともできるかもしれません。
景色も素晴らしいので、写真撮影にもいい場所です。駐車場が空いてくる夕方を狙って、ハエナ・ビーチに何度か行きましたが、夕焼けに黒いシルエットのナパリ・コーストが遠くに見える絶景は、カウアイ島の中でも指折りの夕陽ポイントでしょう。

ハエナ・ビーチの夕暮れ

ハエナ・ビーチの夕暮れ

さて、ハエナ・ビーチの周辺は、史跡も多い場所です。ハエナ地区に残る伝説については、これまでも何度かご紹介してきたので、今回はもう少し近代の話しをご紹介しましょう。
1969年にエリザベス・テイラーの兄、ハワード・テイラーがハエナにある所有地にヒッピーを居住させました。当時はヒッピー・ムーブメントの最盛期。ハワイに移住した人々も多く、マウイ島のパイア、ハワイ島のパホアなどが、ヒッピー・タウンとして有名です。
さて、ハワード・テイラーは、ビーチに家を建てようとしたのですが申請が通らなかったため、代わりに自分の土地にヒッピーたちを招いたと言われています。リマフリ川からケエ・ビーチまでのビーチ沿いに広がるその場所は、テイラー・キャンプと呼ばれ、最も多い時で120人もの人々が住んでいたそうです。彼らは、ツリー・ハウスのような小屋や畑を作って居住していましたが、様々な問題が発生しました。州政府は住人に退去を求め、1977年に州政府によってキャンプは完全に撤去されました。テイラー・キャンプについては、ドキュメンタリー映画も作られています。

ハエナ・ビーチから眺める夕陽

ハエナ・ビーチから眺める夕陽

HANAKAPIAI BEACH

カウアイ島のノース・ショアのビーチをもう一つご紹介しましょう。こちらは、なかなか行き難いビーチです。と言うのも、ハナカピアイ・ビーチへ行くには、ケエ・ビーチが起点のカララウ・トレイルを歩かなくてはいけないからです。
カララウ・トレイルはナパリ・コーストに沿って続く、ハワイを代表するトレイルの一つです。とても人気があるトレイルですが、片道18km弱のトレイル全部を歩く人は少なく、ほとんどの人は許可証が不要のハナカピアイ・ビーチまでの往復を歩きます。でもハナカピアイ・ビーチまででも片道3kmほど。崖沿いの細い道は、雨上がりにはドロドロになって、坂道は特に滑りやすく、ビーチへの気軽なハイキングという感じではありません。ハナカピアイ・ビーチまで、往復3時間から4時間ほど必要ですが、前述のようにトレイルの入り口であるケエ・ビーチに入場規制があるため、予定を組むのもなかなか難しそうです、はあ(タメイキ)。

カララウ・トレイルの赤土の坂道

カララウ・トレイルの赤土の坂道

更に行き難くなったハナカピアイ・ビーチですが、実は遊泳には向いていません。年間を通して波が荒く、多くの事故が起きているそうです。
それでも、長いトレッキングの後、ハナカピアイ・ビーチに到着すると、その美しさに「来てよかった」という達成感がわいてきます。トレイルの泥で新しいスニーカーが赤土まみれになっている人も、ビーチ手前のハナカピアイ川で水中に転んだ人も、みんな満足そうにビーチに座って海を見ています。これからまた、泥だらけのトレイルを歩いて帰らなくてはいけませんが、とりあえずハナカピアイ・ビーチの青い波は、とてもとてもキレイです。(カララウ・トレイルのトレッキングについては、バックナンバーの「カララウ・トレイルを歩こう!」でもご紹介しています)

美しいハナカピアイ・ビーチの海

美しいハナカピアイ・ビーチの海

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筆者プロフィール

NOPU
NOPU
ハワイは20年来、ネイバーアイランドへのリピーター。バードウオッチと植物観察が好きで、ハワイでもトレッキングをしながら探鳥を楽しんでいる。ローカル・レストランと古い建物の探求、地元のイベントに参加することも好き。
ALOHA NOPU:http://www.alohanopu.sakura.ne.jp/