アローハ!

2024年が始まりました。皆様のクリスマスとお正月はいかがでしたか? ハワイは毎年と変わらずホノルルシティライトが灯り、また少しランナーの増えたホノルル・マラソンが開催されホノルルらしい暖かいお正月を迎えました。今日はワシントン・プレイスのオープンハウスとイオラニ宮殿のナイトツアーを含めた年末年始の出来事をご紹介しましょう。

ワシントン・プレイスのオープンハウス

ワシントン・プレイスのオープンハウス

今までもワシントン・プレイスのことを何回かご紹介させていただきましたが、クリスマス近くのオープン・ハウスには行ったことがありませんでしたので、とても素晴らしい機会に恵まれました。イオラニ宮殿のボランティアをやらせていただいているので、ご褒美だったと思います。以前ワシントン・プレイスの館内の写真は撮ることができませんでしたが、今は撮れることになり、今日はご紹介できます。クリスマス前ですので、ボランティアの方もビジターの方もクリスマス用のドレスやアロハシャツなど着られて、とても華やかです。入り口ではハワイ州知事のジョシュ・グリーン氏も出迎えてくださいました。

今ではハワイ州知事の公邸となっていますが、案内していただいた建物は、博物館やパーティなどの時のみに使用され、新しい公邸は別棟になっています。建物の中を部屋ごとにドーセントにより説明していただきました。この家はもともと、女王の旦那様の実家だった場所です。結婚されてからはこちらに住んでいましたが、その後女王になりイオラニ宮殿に住まいを移されたことになります。しかしリリウオカラニ女王が王国滅亡後、亡くなるまで人生を過ごされたのもこの家ですので、たくさんの女王の思いが感じられます。

ツアーはリリウオカラニ女王の義母であったメリー・ドミニス・パーラーから始まります。この家はメリー・ドミニスのドリームハウスでした。この部屋では訪れた方々とソーシャライズする場所として使われていたそうです。そしてその向かいはクィーンズ・パーラーと呼ばれ、リリウオカラニ女王が使われたコア製のピアノがあります。コアの木はハワイから送り、ニューヨークのThe J & C Piano Company で53歳の誕生を記念して作られたそうです。女王が弾かれている姿が想像できますね。写真左に見えるピンクの椅子にはレイがかけられていますが、この椅子は女王がよく座られていた椅子だそうです。

メリー・ドミニス・パーラー

メリー・ドミニス・パーラー

リリウオカラニ女王のコア製のピアノがあるクィーンズ・パーラー

リリウオカラニ女王のコア製のピアノがあるクィーンズ・パーラー

その向かい側には青の間があります。。こちらの青の間ではお客様を接待する時に使われたとか。。昭和天皇もこちらにご招待され、この青の間でお話しをされたそうです。そしてこの部屋からも見えるダイニングルームは1922年に後付けさされた部屋です。女王の肖像画が飾られ、素敵なダイニングセッティングが見ることができます。私の大師匠であるジータ・カップチョイ氏が案内を勤めてくださいました。

青の間

青の間

ダイニング・ルーム

ダイニング・ルーム

そして女王のベッドルームがあります。最初ベッドルームは2階にあったそうですが、年をとった女王のために、ベッドルームをこの場所に移したそうです。このベッドには以前、女王の大好きだった薄紫のクラウンフラワーのハワイアンキルトがかけてありました。ですが、写真を撮ろうとすると、いつもボケてしまい、なかなか素敵なベッドの写真を撮ることができませんでした。私が一番最初に見た時は、まだ色があったのですが、前回見た時には薄紫の色がかなりさめてしまっていました。今回は初めてみる朱色に近い赤と白のカヒリのデザインのハワイアンキルトがかけてありました。このキルトの作品はどこからきたのか?この時はジータさんに聞くことができなかったので、次回お会いした時に確認したいと思っています。もっと近くで見たかったです。。不思議なことに、今回の写真は鮮明に撮れていました。

女王のベッドには新しいハワイアンキルトがありました

女王のベッドには新しいハワイアンキルトがありました

以前はここでツアーは終わりだったのですが、前知事のイゲ氏の奥様が2017年に2階の一般公開も始められたということで、今回初めて2階に上がることができました。以前はベッドルームなどもあり、何回も改装を重ねられたとのことですが、今はきちんと博物館のようになっていました。こちらのクリスマスツリーのオーナメントのいくつかはオリジナルの物があるそうです。どれなのかゆっくりと見入ってしまいました。オーナメントは毎年買い足していくこともできますし、古い年代物を毎年飾るという風習もあります。女王はどんな思いでクリスマスツリーを飾られていたのでしょうね。。

クリスマスツリー

クリスマスツリー

オリジナル・オーナメントも飾られているということです

オリジナル・オーナメントも飾られているということです

他の部屋には女王の写真や複製されたドレス、ご主人だったジョン・オーウェン・ドミニス氏の軍服なども展示してあります。そして最後は1階のラナイではハープとフルートの演奏で時間がゆったりと流れ別世界に移動したような気持ちになりました。ホノルルのダウンタウンにこのような場所があるということを嬉しく思いますね。今回もワシントン・プレイスの話になってしまいましたが、最近ここを訪れる機会が多いので、ちょっと女王に呼ばれているのかなとも思ってしまいます。

2階には女王の複製のドレスなども展示してあります

2階には女王の複製のドレスなども展示してあります

1階のラナイではハープとフルートの演奏が素敵でした

1階のラナイではハープとフルートの演奏が素敵でした

そして12月27日から3日間、イオラニ宮殿でもカピオラニ王妃のお誕生日を祝うナイト・ツアーも開催され、私もボランティアでお手伝いに行かせていただきました。毎年恒例になっていますので、やはりこちらのボランティアで1年を締めくくる感じですね。今年は大広間ではなく、青の間とダイニングルームのお手伝いをさせていただきました。ツアーのたびにオペラ歌手の素晴らしい歌声を聞くことができ役得でした。ピアノと歌声でチキンスキン(鳥肌)だらけでした。そしてこの日から王妃の大好きだった赤いバラが、マウイ島のピンクのバラに変えられました。ラハイナの方達のことを思ってピンクに変えたそうです。素晴らしい演出ですね。

イオラニ宮殿のナイトツアー

イオラニ宮殿のナイトツアー

ピンクのローズに変更されてました

ピンクのローズに変更されてました

そしてうちの孫たちも無事にクリスマスとお正月を迎えることができました。世の中は大変な思いをされている方々がたくさんいます。どうか平和な世の中になり、世界中の皆様が無事に幸せを感じられる1年になりますようお祈りしています。2024年もよろしくお願いいたします。

アン

筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。

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