映画に使っていただいたハワイアンキルト。

2018年6月1日から日本で公開が始まった「50回目のファーストキス」は日本で大好評のようです。実は1年以上前、映画の美術の方より連絡があり、私のキルトを映画の中で使われたいという話がありました。

映画の装飾にハワイアンキルトを使っていただけるとは思ったこともなかったので、ちょっとびっくりしましたが、全編ハワイでの撮影ということだったのでお受けさせていただきました。

その撮影から1年以上経ったこの6月1日に日本での映画の公開が始まったとのこと。実は5月に日本にいた時に試写に行かせていただきました。ハワイアンキルトの露出が思ったよりも多く、すっかり魅入ってしまいました。

もともとの映画は50 First Dates という2004年に公開されたアメリカの映画です。アダム・サンドラーとドリュー・バリモアが共演したラブコメディー。実はこの映画アダム・サンドラーが水族館(シーライフ・パーク)で仕事をしているという設定で、ハワイの風景がふんだんに使われていた映画でした。

うちの娘と私はこの映画の大ファンでDVDをどれだけ見たことか?(笑)。
そんな映画のリメイク版だったので、日本語でどうやって表現される?と最初は思っていましたが、映画を見て、また違った面白さがあると大発見しました。

リビング&ダイニングでよく映された実がいっぱいのサンプラーズキルト

リビング&ダイニングでよく映された実がいっぱいのサンプラーズキルト

映画はストーリーや出演者により、面白しさ素晴らしいなどの判断ができるものですが、それにまつわるセットや備品、装飾なども大きく映画を左右します。その備品の一つにハワイアンキルトを使うという選択をしてくださった美術の方々、映画製作委員会、監督に感謝です。また実際に映画を見せていただいてさらに嬉しく思いました。 ストーリーを見ているというより、 私はキルトをずっと探していました。私の生徒さんやお友達もすでに映画をビッグスクリーンで見てくださっていますが、皆さん、ストーリーに泣いたり笑ったり、そしてキルトを探す作業でものすごく忙しい映画鑑賞になっていると言われています。1シーンでキルトを見つけるというのではなく、あちらこちらの場面でキルトが映っているのです。
すべてを見つけられるか?どこかでコンテストをやりたいくらいです。(笑)

リビングルームのクッションその1

リビングルームのクッションその1

リビングルームのクッションその2

リビングルームのクッションその2

もともとのストーリーはちょっと切ないのですが、日本のリメイク版はかなりコメディの要素が強く、より楽しいストーリーになっているような気がしました。雑誌や本でハワイアンキルトを鑑賞するのと、映画の大きなスクリーンでハワイアンキルトを鑑賞するのは大きく違うことを認識しました。この映画は後世に残され、映されたハワイアンキルトもこのまま映画の中で後世に伝わると思うと感慨深くなりました。
今まで20年以上ハワイアンキルトを作ってきて、このような気持ちになったのも初めてのような気がします。
クッションを蹴られているような場面があったのですが、これにはちょっとあれれ?って思いましたが。。多分キルトを作っている方、みなさんそう思われでしょう。
フレームは主人公の瑠衣が毎日行っているカフェ、お父さんの仕事部屋、リビングルームと色々な場所で見ることができました。みなさんわかりましたか?
また、クローゼットの中にバッグがあったり、お部屋の机の上にメガネケースやジュエリートレーが置かれていたり。。本当にあちらこちらに使っていただいていました。

アンセリウムのフレームはカフェで

アンセリウムのフレームはカフェで

ルメリアのフレームはお父さんの仕事場で

プルメリアのフレームはお父さんの仕事場で

パラパライのフレームはリビングルームで

パラパライのフレームはリビングルームで

トートバッグはクローゼットの中で

トートバッグはクローゼットの中で

メガネケースやジュエリートレーは机の上で

メガネケースは机の上で

メガネケースやジュエリートレーは机の上で

ジュエリートレーも机の上で

瑠衣のベッドにかかっていたプルメリアのベビーキルトにお気づきでしたか?
淡い色使いのキルトはベッドランナーのように使われていました。
またグリーンのサンプラーズキルトもほんの一瞬見えました。
そして最後のシーンでは、私の受賞作である「マノアの森」のベッドカバーが使用されているではありませんか?これはすごいと思いました。あの特別なシーンと重なり感動でした。こんな素敵な出来事は一生に一度あるかないかです。どのような事があっても、いつもきちんとした気持ちで、丁寧な物作りを続けていこうと心に誓った瞬間でもありました。
私たちのキルトを起用していただくきっかけとなったのは、山下マヌーさんの本だったとか。。12年くらいまえにマヌーさんとお仕事した本に、私の事が書かれていたということです。今まで手作りと伝統的なハワイアンキルトにこだわり続け、邁進させていただいたことが少し報われてたような気がしています。本物のハワイアンキルトをもっともっと日本の皆様にわかっていただくため、これからも頑張っていきたいと思います。

ベッドランナーのように使われたプルメリアのベビーキルト

ベッドランナーのように使われたプルメリアのベビーキルト

さりげなく映っていたグリーンのサンプラーズキルト

さりげなく映っていたグリーンのサンプラーズキルト

瑠衣が掛けていたマノアの森のベッドカバー

瑠衣が掛けていたマノアの森のベッドカバー

By アン

☆50回目のファーストキス、好評上映中!
http://www.50kiss.jp/

☆7月4日(水)から9日(月)の間、梅田阪急ではハワイアンフェアを開催。
9階のアートステージではアンのハワイアンキルトとしてハワイアンキルトの販売と展示を開催します。
50回目のファーストキスで使われたハワイアンキルトの展示、ワークショップ、小物、キルトキット、キルトの販売なども予定しております。
伝統的なハワイアンキルトを是非ご覧になってください!

☆6月&7月神戸レッスン開催決定!
http://www.anne-hawaiianquilt.com/ホーム/レッスン/2018年5月東京レッスン.aspx

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筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。