アローハ!

この3年くらいで少しずつハワイでは浸透していったと思われますが、1月はハワイ公式のドレス‘ムウムウ’の月となっています。そして最近エマ王妃のサマーパレスでは1月だけに限らず、特別なムウムウツアーを開催しています。今日はこちらについてご紹介いたしましょう。

エマ王妃のサマーパレス

エマ王妃のサマーパレス

2016年1月に「ハワイのアロハウェア、ムームーの話」(https://pacificresorts.co.jp/kawaraban/quilt/muumuu/)を書かせていただいていますが、あえて今回からは「ムームー」を「ムウムウ」に変えさせていただきます。ハワイ語で読むと「ムウムウ」というカタカナ表記の方が正しいということになります。このムウムウはハワイで女性の正装ということになります。結婚式からお葬式まで女性はムウムウを着用することができます。ただ単に涼しいということだけではなく、デザイン性の高いムウムウも存在します。

以前はムウムウの歴史を書かせていただきましたが、このムウムウをこれからの世にも幅広く浸透させてもらいたいという願いから、ムウムウの月が始まったようです。ハワイ王国の女性も宣教師の妻から形を変えたドレスをよく着ていたことより、エマ王妃のサマーパレスでは、ムウムウを奨励するツアーを始めたのだと思います。

このツアーは最近作られたものですが、とてもユニークな内容になっています。

ムウムウを着て、花飾りをつけてツアーに参加します- Photo by Queen Emma’s Summer Palace

ムウムウを着て、花飾りをつけてツアーに参加します- Photo by Queen Emma’s Summer Palace

月に1回しか開催されないのですが、まずはウェブサイトにて予約をします。当日は到着したら、すぐにヴィンテージのムウムウの中から気に入ったものを選びます。このムウムウはムウムウママという会社が持参して、私たちゲストに貸してくださるというシステムです。サイズはSからXXLまで豊富。そして気に入ったムウムウを身につけたら、次はクム・クヒかヘアーに飾る生のお花のヘアピースについてを教えてもらいます。身なりが完璧になったところで、サマーパレスのガイドツアーに参列します。あたかもエマ王妃が生きていた時代にタイムスリップしたように館内を歩くことができます。部屋から部屋へと説明を聞きながら、その時代へ思いを寄せます。私はこのサマーパレスに何回行ったことか、記憶にないくらいですが、毎回毎回新しい発見があります。館内には何枚ものハワイアンキルトが展示してあるので、これを見ることがキルターにとっては最大の楽しみですよね。

館内のハワイアンキルトは時期により、入れ替えがあります

館内のハワイアンキルトは時期により、入れ替えがあります

エレガントなムウムウを着て、館内を巡るのは非日常的ですよね。このツアーのように、ヴィンテージのムウムウを纏うのは本当に貴重な体験だと思います。そしてガイドの話に耳を傾けると、不思議とその時代の一部にいるような気分になります。いつものツアーで同じ話をしてもらっても、自分の気持ちの持ち方次第で、不思議な感覚を持つことができると思います。同じような発想であれば、いつかはイオラニ宮殿でも当時の西洋のドレスを纏って、ツアーを一度やってみたいと思いますね。

特に先月ご紹介した夜のツアーではドレスや帽子を被り、ちょっと夜の舞踏会に参加するようなツアーが素敵だと思いますね。でもゲストの用意にとても時間がかかりそうな気もしますね。こんなアイディアを宮殿側に出してみようかとも思っています。

ツアーの後は、ピクニックランチも付いています。お弁当のようになっていますので、サマーパレスの庭に座っても、テーブルに付いても、家に持ち帰っていいように、自由に食べることができます。昔からこの土地は神聖な場所とされています。日常を忘れ、この気持ちの良い空気の中でランチを食べるのは至福の時かもしれませんね。ラウハラで編んだマットレスや、敷物を持ち込むのは自由です。すべての行程が約3時間の特別ツアーです。ヴィンテージのムウムウを着て、タイムスリップしてみてはいかがでしょうか?

庭にはハワイアンキルトに使われるたくさんの植物も見ることができます。詳しくは以前書きましたエマ王妃のサマーパレスの記事はこちらでも読んでいただけます。https://www.pacificresorts.jp/webkawaraban/quilt/140220/

庭にはロケラニローズの他、たくさんのキルトに使われる植物を見ることができます

庭にはロケラニローズの他、たくさんのキルトに使われる植物を見ることができます

庭にはパラパライの他、たくさんのキルトに使われる植物を見ることができます

庭にはパラパライの他、たくさんのキルトに使われる植物を見ることができます

今年のお正月は初めて、ハワイ大神宮へ初詣に行きました。ここはなんとサマーパレスの裏手にあります。サマーパレスには何回も行っていますが、大神宮の存在は知りませんでした。ホノルルでは1番歴史がある大神宮は神聖な場所にあったのだと初めて知りました。次回のハワイ旅行ではぜひエマ王妃のサマーパレス、スケジュールが合えばこの素敵なムウムウのツアーに参加してみてください。そしてその後にはハワイ大神宮にも足をお運びください!

サマーパレス裏手のモンキーポッド(この木何の木)に朝日がさす様子

サマーパレス裏手のモンキーポッド(この木何の木)に朝日がさす様子

ハワイ大神宮の入り口

ハワイ大神宮の入り口

アン

エマ王妃のサマーパレスの公式サイト:

https://daughtersofhawaii.org/queen-emma-summer-palace/

ホオナネア特別ムウムウツアーの予約ページ:

(3/12, 4/9/, 5/14, 6/11予定)

 

7月に発売になった「ハワイアンキルト ―パターンとステッチの魅力」好評発売中!

 

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筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。