ハワイの小さな町巡りも、もう5回目です。華やかなリゾート地区も楽しいけれど、ハワイの小さな町には特別な魅力があるように思います。今回は、マウイ島にある小さな町、マカワオをご紹介します。

マカワオにようこそ

マカワオにようこそ

マウイ島は2つの島が、つながってできた島です。もともと東側にあった方が、ハレアカラ山のある大きめの島。そのハレアカラ山の中腹に、マカワオはあります。以前、マウイ島の小さな町としてご紹介した、パイアとは11kmほどの距離です。この2つの町は、海側のパイア、山側のマカワオと、なんとなく対照的な感じがします。海に近いパイアは、サーファーの町。ヒッピー・タウンとしても有名でしたが、現在はオシャレなショップやレストランが集まる、マウイを代表する観光地です。パイアからマカワオへと向かう道、ボールドウィン・アベニューは、緩やかな上り坂が続きます。牧場やさとうきび畑、古い教会を車窓に眺めながら、のんびり15分ほどドライブしていくと、マカワオのメイン・ストリートに到着です。

パイアとマカワオを結ぶ、ボールドウィン・アベニュー

パイアとマカワオを結ぶ、ボールドウィン・アベニュー

賑やかなパイアに比べると、マカワオはまだまだ静かなハワイの小さな町でしょう。マカワオは19世紀半ばに、サトウキビ産業によって開発されましたが、その後、この地域に牧場が作られると、たくさんの牧場従事者が集まってきました。ハレアカラ山の中腹のアップカントリーと呼ばれる地域に点在する、クラ、ウルパラクアなどの町は、パニオロ(カウボーイ)・タウンとして知られていますが、マカワオも古いパニオロ・タウンの一つです。毎年、独立記念日の前後には、マカワオでは馬に乗った人々によるパレードや、ロデオ大会が行われます。ハワイの小さな町では、よく西部劇に出てくるような家を見かけますが、マカワオのメイン・ストリートも、まさに西部劇のセットのよう。このメイン・ストリートでは、車が普及してからも、馬に乗った人々が往来していました。「馬を歩道に入れないでください」という立て看板もあったそうですが、馬を繋いだ柱が、まだメイン・ストリートに残っています。

メイン・ストリートに残る、馬を繋いだ(と思われる)柵

メイン・ストリートに残る、馬を繋いだ(と思われる)柵

第二次世界大戦中、マカワオにはアメリカ軍の慰安施設ができ、多くの兵士たちが集まったそうです。戦後、マウイ島の主要な幹線道路から外れた場所にあるマカワオは、しだいに寂れて行きました。しかし近年では、マカワオに移り住んだアーティストたちによって、芸術の町としても知られるようになっています。メイン・ストリートに並ぶ建物も、外観は西部劇のセットのようでも、中は瀟洒なブティックやアート・ギャラリー。マカワオは、アメリカ合衆国の芸術の町25選にも、選ばれたことがあります。ヨガ・スクールや健康志向のレストランも多く、かつてのパニオロ・タウンとは、かなり趣が変わったようですね。現在は、歴史的なパニオロ・タウンを楽しみたい人にも、アートを探す人にとっても、マカワオは人気の町になっています。

町々を結ぶ、マカワオの十字路

町々を結ぶ、マカワオの十字路

昔からマカワオは、アップカントリーにある、小さな町々の中心地でした。小さな町々を結ぶ道は、マカワオのメイン・ストリートにある、十字路で交差しています。と言っても、ハレアカラ山へ行く道からも、ハナへと続く海岸線の道からも、外れた場所にあるからか、それほど観光客で混み合ってはいません。標高が高めで、濃い緑に囲まれたマカワオは、ホロホロ(お散歩)するのにいい町。古い建物が好きな私にとっては、散策するのがとても楽しい町です。プランテーション時代の面影が残る、トタン屋根の小さな家々を眺めていると、100年前にタイムスリップしたかのような気がします。

マカワオに残る、プランテーション時代の建物

マカワオに残る、プランテーション時代の建物

マカワオに残る古い建物の多くは、20世紀前半に建てられたものです。当時、牧場経営に携わった多くのポルトガル人が住んでいたので、マカワオはポルトガル人街として知られています。しかし、マカワオにはポルトガル人だけではなく、中国系、フィリピン系、スペイン系など多民族の人々が暮らしていました。日本の名前が、建物に残っているように、たくさんの日系人も住んでいました。マカワオのメイン・ストリートに残る建物は、かつて日系人がオーナーだったものが多く、八百屋や魚屋、何でも売っているゼネラルストア、床屋や食堂など、日系の人々は様々な商店を営んでいたそうです。

コモダ・ストアで人気のスティック・ドーナッツ

コモダ・ストアで人気のスティック・ドーナッツ

コモダ・ストア・アンド・ベーカリー(以下、コモダ・ストア)は、当時から今も営業している、マウイ島の中でも有名な店です。日系一世のコモダさんが、お店を開いたのは1916年、現在の場所に移転したのは1932年だそうです。コーヒーショップ、食料品店、雑貨店と形態を変えながらも店は存続し、戦後はベーカリーがメインの店になりました。現在もコモダ・ストアの一角は、昔ながらのゼネラルストアになっています。コモダ・ストアで人気なのは、スティックに巻きつけられたドーナッツと、クリーム・パフ(シュークリームのようなお菓子)です。でも人気のパンは、午後には売り切れてしまうことも多いそうなので、マカワオを探索するのは午前中がオススメですね。

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