アローハ!

ハワイ・キルト・ギルド主催のキルトショーが5月2日から14日まで「キルティング・ダウン・メモリー・レーン」が1年ぶりに開催されました。会場は前に訪れたホノルル・ダウンタウンのアートセンターです。パッチワークキルトを始め、ハワイアンキルト、ミシンキルトなど色々な作品が飾られました。今日はその様子をご紹介いたしましょう。

ハワイ・キルト・ギルド主催のキルト展

ハワイ・キルト・ギルド主催のキルト展

ハワイ・キルト・ギルドはキルト大好きの集まりの会ですが、現在メンバーは100人以上いると思います。毎月色々な活動をしています。毎月4週目の月曜日の夜にミーティングがあります。毎月のパッチワークのテーマを決めたり、次のイベントの相談をしたり、完成したキルトをShow and Tellと言って他のメンバーに見せたりと1時間半ほどのミーティングが開催されます。キルト展のことは1年ほど前から計画を立て、今回のように年に1回の発表会を開催します。年に1回の発表会に向けて、メンバーはキルトを完成させる目標を決めたりします。何か目標がないとなかなか完成しないキルトなので、イベントは必要ですね。ハワイ島のキルトギルドとはちょっと違うし、人数が多いのでなかなか知らない人と大友達になれないのですが。。。。今年は毎月参加できるようにしようと思っています。コロナ期間はズームでやっていたそうですが、去年から本格的にミーティングができるようになりました。

ハワイ・キルト・ギルドのミーティングの様子

ハワイ・キルト・ギルドのミーティングの様子

ハワイ・キルト・ギルドのShow and Tell

ハワイ・キルト・ギルドのShow and Tell

キルト展ではカテゴリー別にキルトに賞が贈られます。ミシンキルトの部の作品はとてもキルトが細かく施され、難しいテクニックが要されます。私もミシンキルトをやってみたいとずっと思っていますが、アメリカでは大人気で、ロングアームというキルト用のミシンを使い、大きなキルトも作れます。去年始めたTシャツキルトではロングアームを使って、教えてもらえることになっているのですが、なかなかトップが作れず1年経ってしまいました。手縫のキルトにずっと接していますので、ミシンキルトとの比較をしてしまいますが、全くの別物という認識であれば、素晴らしいキルトの作品だと思います。

ミシンキルト”Rasberry Lime Rickey” Quilted by Tracy Greenlee

ミシンキルト”Rasberry Lime Rickey” Quilted by Tracy Greenlee

ミシンキルトの部門ですが、この作品はホオマルヒア植物園のキルトです。まるで絵の具で描かれた絵のようです。生地の色をこれだけ探してパズルのようにキルトしていくというのは時間がかかる作業だと思います。お友達と散歩コースで通る植物園をここまでキルト作品にできるのもすごいですね。

もう一枚のミシンキルトは油絵の様なキルトです。鳥を描いているのですが、筆で絵の具を付けたような錯覚に陥るくらいの作品です。キルトはクラフトと思われている人が多いと思いますが、ハワイアンキルトを含め、芸術―アートです。時間をかけて素晴らしい作品を作るという作業はアートなのです。キルトはアートという認識をもっともっとたくさんの人にわかっていただきたいと思っています。

友達と散歩で行くホオマルヒア植物園のミシンキルト “Hoomaluhia – Walking with friends” quilted by Margaret Teruya

友達と散歩で行くホオマルヒア植物園のミシンキルト “Hoomaluhia – Walking with friends” quilted by Margaret Teruya

油絵の様な鳥のキルト Rainforest Jewel  Quilted by Phyllis Cullen

油絵の様な鳥のキルト Rainforest Jewel  Quilted by Phyllis Cullen

ハワイアンキルトもいくつか展示がありました。ハワイアンキルトに特化したグループではないので、パターンが誰のデザインか、いつの時代に作られたデザインかなどの説明がないのが少し残念なところです。ハワイ島のワイメアの様に、ハワイアンキルトに特化したキルトグループがあるといいのですが、オアフ島には残念ながらないですね。。最初のキルトは形が4角でないのが特徴的で優しい形になっていますね。2枚目はデザインの作者は不明ですが、お母さんが娘さんのウェディング用に作っていたキルトですが、すぐには完成せずに、娘さんが離婚した後も手縫いのキルティングを続け完成させたキルトということです。このキルト展の手縫い部門の1位に選ばれています。3枚目のキルトはこのキルト会のチェアマンであるRic Starkが作ったモキハナのベビーサイズのキルトです。彼とはハワイ島のワイメアのキルト会でも一緒だったので、コナのキルト博物館にも彼の作品は飾られています。とても細かいデザインやキルトが素敵です。

”Floating Flowers” Quilted by Kay Anguay – デザインの作者は不明

”Floating Flowers” Quilted by Kay Anguay – デザインの作者は不明

Quilted by Irene Sasaki

Quilted by Irene Sasaki

モキハナのキルト Quilted by Ric Stark

モキハナのキルト Quilted by Ric Stark

ここに紹介したキルトはほんの一部です。こちらの会のサイトに行くと参加の仕方やミーティングの日程などがあります。もしもご興味のある方は是非ご覧ください。(すべて英語ですが)お友達でのキルト会も楽しいですが、全く知らない方とのキルトの集まりもとても楽しいです。趣味の共有というのは友達の輪が広がっていきますね。

アン

Hawaiian Quilt Guild

今年の夏は名古屋と大阪でのハワイアンフェアに参加いたします。残念ながら私は参加できませんが、アンのハワイアンキルトは伝統的なハワイアンキルトの展示と販売をいたしますので、お近くの方は是非お立ち寄りください!

アンのハワイアンキルト

アンのハワイアンキルトレッスンでは、初心者の方から上級者の方々まで、ご自分に合ったハワイアンキルトのレッスンを日本語で楽しんでいただけます。また数々のオリジナ…

筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。

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