アローハ!
今年も去年同様、賑やかなホノルルフェスティバルの時期がやって来ました。
大きなハワイアンキルトの展示会は2年に1度なので今年は小さいブースにて「アンのハワイアンキルト」を出展させていただきました。
今日はそのお話をご紹介いたしましょう。
今年は28回目となったホノルル・フェスティバル。多くのお祭りが日本からやってきました。それにもまして、クラフトブースが約200店。過去の中では最大級のブースがホノルル・フェスティバルの会場であるハワイ・コンベンションセンターにオープンしました。とても広いハワイ・コンベンションセンターもたくさんのベンダーと、お酒やお寿司のブースでたくさんの方々で埋め尽くしました。毎年出展させていただくのですが、なかなか他のブースを見に行くこともできず、見にきて下さるお客様とお話していて2日間が終わってしまいます。今年も多くの方々がブースを訪れてくださいました。
80%の方が「去年のような大きなハワイアンキルトを見にきたのに。。」とか「今年はハワイアンキルトの展示はないの?」とかの問い合わせでした。来年は必ず大きなハワイアンキルト展示をやります!と皆さまにお伝えさせていただきました。来年にめがけて、大きなハワイアンキルトの作品を作っていきたいと思います。
あとは1年に一度懐かしい方々にお会いできる素敵な場でもあります。今年は大きなキルト展がなかったため、ポアカラニキルトのシシーさんが会場に遊びに来てくださいました。来年は大きなキルト展がんばりましょう! をはじめ、色々一年間のお話などをさせていただきました。キルターは普段一人の世界に入っています。もちろんキルトビーなどに定期的に参加されていたら色々な方と交流をしながらキルトを進めることができると思いますが、なかなかそれも思い通りにはいかない場合もありますし。。。一年に一度大きなキルト展などがあると、お互いのモチベーションを上げられたりするのですが、毎年大きなキルトを完成させるのには無理があるし。と色々な考えがよぎります。
ホノルルフェスティバルでは、いつも手作りのハワイアンキルトはどのくらいの時間を費やして完成させるのかという質問を受けます。ローカルの方々は少なくとも、ハワイアンキルトの存在をご存知だし、手作りには時間がかかるということも知っています。そこでキルト作成の工程をお話することが多いです。展示のみなのでキルトの値段を聞かれたりしますが、だいたいの事をお話すると、すごく納得され、大変な労力を要するということを理解してくださいます。アメリカ本土からの方々はハワイアンキルトに興味があっても誰にも質問する機会がなかったりする方も多く、ホノルルフェスティバルの会場で色々聞かれる事も多いです。作品やグッズを販売するという目的もいいのですが、作り方や伝統的なハワイアンキルトについて質問されて、少しでも多くの方にハワイアンキルトを伝えられていけるという実感が味わえるのもホノルルフェスティバルならではと思っています。
ハワイではハワイアンキルトを学べる場所が本当に限られています。私のアンティ達はすでに他界した方がほぼで、アンティ達不在の時代が来てしまっています。次の世代にDying Art – 失われていくアートと言われるハワイアンキルトを伝えないといけないのが、私たちの時代のキルターの仕事だと思っています。みなさん毎日の生活が忙しいとは思いますが、自然のデザインがフルに描かれているハワイアンキルトを作りながら、ハワイへの思いを馳せたり、完成品を想像したり、贈り手のことを考えたりと、ハワイアンキルト作成は色々な思いを感じながら、自ら楽しめる趣味だと思っています。今年も一人でも多くのキルター仲間が増えることを願っています。
アン
伝統的なハワイアンキルトを学びたい方は、3月にリニューアル・オープンした私のサイトを是非ご覧ください。
→ https://www.anne-hawaiianquilt.com
筆者プロフィール
- アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。
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