アローハ!

3月には4年振りにホノルルフェスティバルが開催されました。こちらで私も4年振りにハワイアンキルトを出展させていただきました。思ったよりもたくさんの方々にお越しいただき、本当に前のハワイが戻ってきたような活気がありました。久しぶりに生徒さんも日本から来て下さいましたし、ハワイにお住まいの方にたくさんお会いすることができました。今日はその様子をご紹介しましょう。

4年振りのホノルルフェスティバルでのハワイアンキルト展

4年振りのホノルルフェスティバルでのハワイアンキルト展

2018年と2019年は連続でホノルルフェスティバルに出展させていただきました。その後、4年もホノルルフェスティバルがなくなってしまうとはだ誰が想像したことでしょう。今年はそんな想いもあり、始まる前、心の中はとても複雑な心境でした。2021年から日本では百貨店のイベントに、私以外は参加させていただいていましたが、私にとっては4年振りのイベントだったので、本当に心がザワザワしていました。ただ、想像以上にたくさんのお客様が来て下さり、びっくりしたのが実感です。

そして、ハワイアンキルトのベッドサイズのキルトがあれだけ並ぶと本当に圧巻です。開催前日にその様子を目の当たりに見た時は感動しました。やっと元の世界に戻ったのだという時間が湧いて来ました。そんな気持ちを抱いたのは、ホノルルフェスティバルに参加された方々はみなさん同じだったと思います。平和な世の中というのはこんなに素晴らしいものだと、つくづく思った瞬間でした。

大きなベッドカバーのハワイアンキルトを飾れるのは、大きなハワイ・コンベンションセンターだからですね

大きなベッドカバーのハワイアンキルトを飾れるのは、大きなハワイ・コンベンションセンターだからですね

今回は生徒さんの新作のベッドカバーも数点飾らせていただきました。お客様が一点一点を長い時間かけて、観察されている姿も素敵なものでした。手縫い伝統的なキルトをわかっていらっしゃる方もいましたが、すべてミシンで縫っているのだろうと思われた方も多かったです。ハワイアンキルトはハワイの伝統文化なのですが、ホノルルでは本物のハワイアンキルトを見れる場所がないのです。博物館や美術館に1枚くらいは飾ってあるのですがとても少ないです。ホノルルフェスティバルでこのキルト展はハワイの人にとっても重要なイベントになると思っています。ハワイの人々に私がハワイアンキルトを紹介するのも少し変な話ですが、ハワイアンキルトの歴史などは文献があまりないため、仕方ないのかもしれません。ですが私はそのようなことも含めて、ハワイアンキルトを伝承していくミッションを持っていると思っています。ホノルルフェスティバルでのハワイアンキルト展は、とても意味のある大切なイベントです。

私のオリジナルデザインの他、昔から伝わる伝統的なデザインもハワイアンキルト作成の勉強には必要課題です。図書館からトレースさせていただいた伝統的なパターンで作られたキルトも展示させていただきました

私のオリジナルデザインの他、昔から伝わる伝統的なデザインもハワイアンキルト作成の勉強には必要課題です。図書館からトレースさせていただいた伝統的なパターンで作られたキルトも展示させていただきました

日本からご参加してくださった生徒さんの作品も展示させていただきました。また、私が最初に作成したエリザベス・アカナさんデザインのカラリリーのキングサイズのベッドカバーも飾らせていただきました。ベッドカバーなのでベッドの上に飾る方が特別の日のハワイアンキルトを演出できると思い、このような形になりました。キルトは古いのでしみなどもあるのですが、たくさんの方々に見ていただきよかったと思っています。

20年以上前に作ったキングサイズのベッドキルト。Designed by Elizabeth Akana

20年以上前に作ったキングサイズのベッドキルト。Designed by Elizabeth Akana

今年初めて飾らせていただいたハワイアンキルトもありますが、今回8島のウォールハンギングを8枚飾らせていただいたのも含まれています。カウアイ島からハワイ島まで主要8島をデザインし、生徒さんと一緒に作らせていただきました。1m角くらいの大きさなので、日本の家にも飾っていただける大きさですね。クッションを何個か作られた方にはお薦めする大きさでもあります。1枚作るのもありですが、8枚作られたら季節ごとに飾るのもありですね。各島で色も決まっているので、その色を使っての作成も素敵です。自分の好きな色ばかりでハワイアンキルトを作成していると偏ってしまうので、色々な色で試してみるのもありだと思います。

ハワイ主要8島のデザインのウォールハンギング。カラフルで圧巻ですね

ハワイ主要8島のデザインのウォールハンギング。カラフルで圧巻ですね

通年だと、来場してくださった方々や生徒さんたちとで記念写真を撮るのですが、あまりにも忙しく、ずっとどなたかとお話しさせていただいていたので撮ることができませんでした。4年振りにたくさんの方がとお会いしたり、再会したりと、楽しかった思い出になりました。コロナの3年のブランクが嘘のような楽しい2日間でした。来年からもずっと当たり前のように開催されていたホノルルフェスティバルが長く続くことを祈ります。ご来場ありがとうございました。

アン

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筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。