ハワイアン先人たちが生活していたコハラのヒストリカルサイト

ハワイ島コハラ・コーストに位置するラパカヒ州立歴史公園はカイルア・コナより車で約1時間、ワイコロア・エリアからは車で約40分の場所にある、700年以上も前に、ハワイアンの先人達が生活をしていた場所になります。現在でも家、墓、カヌー置き場、ヘイアウ(祭事を司った場所)など、昔のハワイアンが生活をしていた場所を見ることができます。一部復元してある場所もありますが、パークの入り口のビジター・センターで無料のパンフレットをもらい、番号に沿ってトレイルを歩き、昔のハワイアンの生活跡を、綺麗な海を見ながら、体験してみるのもいいものです。
ここもアフプアアという、古代ハワイ諸島において、土地支配されていた概念の場所であり、山から海に向かって広くなった三角形の土地で、タロなどの水田を作り、生活のすべてを自給自足していました。考古学的にとても重要な場所となっています。

道に面して見える標識

道に面して見える標識

入り口の標識

入り口の標識

この小さい小屋の中でマップをもらいましょう

この小さい小屋の中でマップをもらいましょう

公園内にはトレッキングコースが2つあります。1つ目のトレイルは約0.5マイル(約800m)で、番号に従い歩くことができます。ビジター・センターでもらうマップには番号順に説明が書かれています。。(英語のみ)
そして2つ目のトレイルは約0.3マイル(約400m)で、1つ目のトレイルから続いています。ここにも同じように家、ヘイアウ、見張り台などの跡が残されています。
この見張り台では、漁師が海の天候などを見極め、鳥、海の生物、魚などの動きにより、漁網を入れ、大漁のタイミングを計ったと言われています。

 

トレイルはこのようなサインの場所から始まります

トレイルはこのようなサインの場所から始まります

先人の家(ハレ)です

先人の家(ハレ)です

カヌー置き場

カヌー置き場

1つ目のトレイルには、墓、ハレと呼ばれた茅葺き屋根の家(屋根の素材は ラウハラや、ココヤシなどを使ったと言われる)、カヌー置き場、大漁を祈願した石、井戸、塩を作った岩、チェッカーのようなハワイ古代のボードゲームの跡などを見て歩くことができます。塩は海水から作りましたが、食べ物や魚の保存の為に使われました。
海を見て見ると、透明で黄色や青の魚が見えるほどです。
6番のクウラは魚の神様で、漁師は毎日報告し、魚を供えたと言われています。

先人達の知恵を認識できる場所をあちらこちらに垣間見ることができます。
石で積み上げられた家やヘイアウの土台も残され、きちんと間仕切りされていたこともわかります。中には人の力では運べないほど大きな石もあり、どのような方法で、ここの土地に運ばれたか誰もわかりません。

クウラと言われる魚の神様

クウラと言われる魚の神様

塩を作った石

塩を作った石

透き通った海には黄色やブルーの魚が見えます

透き通った海には黄色やブルーの魚が見えます

ここにはハワイ固有の植物も多く生息しています。
ハワイアンキルトのデザインでも人気のある、オアフ島の花イリマ、火の女神ペレの妹の伝説があるパウオーヒイヤカ、ポーヒナヒナなどを見ることができます。ずっと本物に出会えずだったのですが、クウラの魚の神様のすぐそばに、カホオラヴェ島の花、ヒナヒナを見つけた時は感動しました。
葉は遠くから見るとグリーンが反射して、シルバー色に見えたりします。
何回もこの場所を訪れているのですが、公園のレンジャーに聞いても、その辺で見られるとしか教えてくれなかったのですが、まさか、綺麗に咲いている時に出会えるとは。。。思っていたよりも小さく、可憐な花でした。
実際に花を見てから、デザインしたものは、やはりどことなく雰囲気が違うような気がします。
ハワイアンキルトのデザインには、やはり実際の目でみた植物を描くことが大切だと再認識しました。

オアフ島の花イリマ

オアフ島の花イリマ

ポーヒナヒナ

パウオーヒイヤカ

カホオラヴェ島の花ヒナヒナ

カホオラヴェ島の花ヒナヒナ

指を横に置いてみると大きさがわかりますね

指を横に置いてみると大きさがわかりますね

ハワイの先人達の知恵がたくさん詰まった歴史公園です。トレッキングされる方はその方達に敬意を表し、色々な想像をしながら、歩いてみてはいかがでしょう? あまり影になる場所がないので、水を持参し、トレイルはデコボコなので、運動靴などを履いて行きましょう。
ここにいくツアーもありませんし、バスも通っていません。
レンタカーで行くか、車をチャーターして行かれるのがいいかもしれませんね。

By アン

Lapakahi State Historical Park
Highway 270 -Akoni Pule Hwy
North Kohala, HI
Tel:  808-327-4958(インフォメーションのみ)
時間:8:00-16:00(15:30以降は駐車不可)
休み:ハワイ州の祝日
料金:無料

お知らせ:
2017年2月15日~19日
横浜みなとみらい、ギャラリーAでのハワイアンキルト展を開催いたします。
入場無料ですので、たくさんの方々のお越し、お待ちしております。
アンのハワイアンキルト、20年の軌跡を是非お楽しみ下さい!

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筆者プロフィール

藤原小百合アン
藤原小百合アン
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2010年スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)にてキルト展を開催。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。2012年7月、電子本「キルトストーリー」を発売。2012年9月、スパリゾートハワイアンズへ、フラガール・フレンドシップキルトを寄贈。2013年11月より、イオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを開始。2021年7月には誠文堂新光社より「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」の増補改訂版を発売。ハワイ、日本での展示会やレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。ハワイ在住34年目。